森木ペーパー
用途:物販+ギャラリー
敷地:東京都墨田区
竣工:2021.12
施主:株式会社森木ペーパー
施工:THモリオカ
和紙+アートワーク:ハタノワタル
照明:ModuleX
草花:楓景
恊働:アトリエソルト(藤原洋司)+田井昭裕
写真:臼井淳一
創業1925年、全国各地の和紙を世界30カ国以上に提供しつづけている東京都墨田区にある「森木ペーパー」のショールームの計画である。
「日本の伝統工芸である和紙の魅力と素材の可能性を多くの人に知らせ、その需要を増やし、生産者側にとっても伝統工芸の仕事に専念できる環境を整えるために全面的に協力していく」という森木ペーパーの理念を空間に反映することが求められた。
空間は全国の国産椿100%で漉かれた手漉き和紙のみを意匠の主体に置き、床は石州和紙、壁は細川紙とハタノワタルの紙、棚や什器は黒谷和紙・小国和紙、障子は美濃・土佐と特徴により使い分けて構成している。
全国の手漉き和紙に触れることのできるこの空間は、現代の生活に寄り添う内装材として和紙の可能性を感じさせてくれる。原材料の減少や職人の高齢化等、危機的状況にある手漉き和紙業界にとって重要な場所となるであろう。