餃子冫

用途:飲食店
敷地:大阪府大阪市
竣工:2019.05
施工:池内工務店
照明計画:ModuleX
和紙:ハタノワタル
左官:奥野左官
恊働:アトリエソルト(藤原洋司)
写真:臼井淳一

大阪府大阪市中央区、企業のオフィスビルやショールーム、お洒落な飲食店など
都市の中心とも言える場所に未だ昔ながらの建物と空気間を残した路地の奥に
位置する会員制の餃子屋冫(ニスイ)

路地の奥には現代的ながらも場所に馴染むよう
墨の色粉を混ぜた重量のある左官仕上げと店名を大胆に入れた和紙貼りの建具、
そして開口を必要最低限の寸法とし、日本ならではのスケール感・存在感・ストーリー性をファサードにもたせた。

店内にあるカウンターは江戸時代の貴重な和紙型紙を貼り、まるで皮のような質感になるまで塗膜を塗りかさてている。そしてそ全体を包むように壁・天井は全て黒谷和紙を使用した現代作家・ハタノワタルの手によって彩った。

使用された和紙の枚数は6400枚、全て1枚づつ手作業で貼られている。

そして空間にはオーナー支給の骨董品が随所にちりばめられ、また餃子がもられる器も現代作家のものから骨董品が使用され、 独特の緊張感と品、世界観を備えさせている。

現代と過去の工芸が生み出した揺らぎある空間で特別な時間をご賞味していただければと思う。