Appcessori JAPAN株式会社

用途:Office
敷地:京都府京都市
竣工:2021.03
施工:髙岸工務店
照明計画:ModuleX
構造監修:金子武史構造設計事務所
屋内坪庭:楓景
サポート:株式会社EXseed
恊働:アトリエソルト(藤原洋司)
写真:臼井淳一

iphone用イヤホンやゲーミング用音響機器など最先端音響関連機器の開発を主に行う Appcessori JAPAN株式会社の自社ビルである。オフィスの他にゲストルームとセカンドハウスとして使用するペントハウスとフロアを分けて複合し計画、オーナーはアメリカ人で海外からの客人も多いこともあり、日本を感じられる空間を求められた。

本物件はさまざまな要望を基に計画する不動産選びからオーナーの要望に合うものを提案し計画に当たっている。

選んだ敷地は京都の左京区、岡崎エリアにあるヴィンテージビル。
地下1階地上5階建ての建物はこのエリアには現行法ではこの高さの建築は建てることはできず、京都の条例・山に囲まれた地形上、屋上は360度視線はクリアな眺望を備えている。

まず外観は京都の景観の制約に寄りそった形で左官仕上げで整理し直した。

オフィスは、隣接している受付と会議用スペースは緩やかに区切り、木と左官の仕上げでミニマルながらも温かみのある会社として来客者をもてなす穏やかな顔を作ることを心がけた。
ワークスペースは拡張・縮小が自在に行えるよう全て置き式のレイアウトとしている。

上階にあるゲストルームは海外からの客人に対してもてなしの意も含め日本的なテクスチャを中心に構成している。土や漆喰、緩やかに区切った障子の間仕切りが1日の光や街の変化、季節の移り変わりを感じさせてくれるだろう。

最上階のペントハウスは大開口が京都を一望することができる。そこで開放的なオープンなリビングとはプライバシーを守り静寂な空間とするための木製のルーバーに囲まれた空間を設け、そのコントラストが非現実的な生活を彩ってくれる。